前立腺温熱療法
前立腺温熱療法
前立腺は、「男性の子宮」とも言われているように、男性の更年期障害と前立腺症状は重要な関連性があります。男性ホルモンのバランスの異常により、前立腺に異常が見られた場合のひとつの治療が前立腺温熱療法です。
前立腺肥大症の初期の症状は、
□ 排尿後、2時間以内に尿意をもよおす
□ 尿が細くなった
□ 排尿の際、30秒以上時間がかかる
□ 尿が出るまでに時間がかかる
□ 夜の排尿が増えた
□ 尿線が途切れることが多い
などで、2つ以上心当たりの症状が見られたら、すぐに医師の診察をうけることをお勧めします。
さらに症状が進むと、残尿感がある・排尿後にもれる…等を感じますので、早期の検査が望ましいと言えます。
前立腺肥大症の治療としての前立腺温熱療法
もともと、栗の実ぐらいの前立腺の大きさが100g程度までに大きくなった場合には、前立腺温熱療法を実施することができます。それ以上になり、腎臓への悪影響などがみられるようになると、切らなければならない場合が出てきます。ですので、早期発見が重要になってきます。
温熱療法とは、肥大した前立腺に熱をあてて、組織を変化させる療法のこと。治療方法には、「経直腸式」と「経尿道式」の2種類があります。より高温で温めることができる「経尿道式」は、直径、7mmの管を尿道から挿入し、マイクロウェーブを出して肥大した前立腺に直接熱を加えます。原理は、電子レンジでじゃがいもを温める状況が例えとして良く使われます。電子レンジもマイクロウェーブを使っています。じゃがいもをレンジで温めてみると、まわりは固いのに、中は温かくなっている。つまり、外から照射されたマイクロウェーブがじゃがいも内部から徐徐に加熱しています。このように、
前立腺の組織を加熱、破壊して、縮小させていきます。
前立腺温熱療法を受けた場合は、1回の治療で8〜9割の確率で排尿障害が改善し、回復手術と違い、非常に安全性が高いのが、近年、とくに注目されているところである。
保険の適用について
前立腺温熱療法は、70万以上の費用がかかる高額治療でしたが、1996年から保険が適用されるようになりました。
・65歳以下で国民健康保険の3割負担の場合は約8万円・70歳以上の人や、老人医療券をもっている場合は初診料800円、
その後、月々3、200円となっています。
・生命保険の特約条件によっては、保険会社から治療費が出る場合もあるので、
確認されるとよいでしょう。
* 詳しくは、診療を受けられる病院にお聞き下さい。